数日前、大阪のボランティアバスに乗って宮城県多賀城市、石巻市を訪れてきました。泥だし
や家の解体をして、3ヶ月たった今の多賀城、石巻の現状を肌で感じてきました。僕はこの震
災が起きた時に何とか自分の気持ちを画に表現しようとしましたが、どこか自分の思いが ” 他
人事 ” のような気がして、頑張ろうとか一つになろうとか、そういう言葉を発信するのが苦手
な僕にはどうしても自分の思いが嘘のような気がして、ずっと表現できずにいました。 わずか
数日間のボランティア活動でしたが、 実際に宮城を訪れて感じたことが沢山あり、やっと “ 感
じたことをそのまま画にすれば良いんだ ” ということに気付くことが出来ました。それと同時
に今、宮城県を訪れてボランティアをしてみて、あらゆる感情が脳裏をグルグル回ってる状態
で、それを画に表せないのは “ 画家 ” としてどうなのかという思いになりました。今の気持ち
が嘘にならないうちに描かなければと思い、コノ数日の間に20枚近くの画が完成しました。
まだまだどうしても伝えたいけど画に表せない感情が胸の中にいくつもあり、これから吐き出
して行こうと思います。
その中の数点を見て下さい。僕には自分の思いを伝えることしか出来ないので、ぜひ多くの方
に見てもらいたいです。人がどう感じるとか抜きにして自分が感じたことだけをありのままに
描こうと思いました。

                           Shunsaku Hayashi 2011年 6月 9日





015: 数値的風景 / 2011.6.4. 07:03 PM

朝5:00に会津のサービスエリアでトイレに行って大きく空気を吸った。
何ミリシーベルトとか何ベクレルとか関係ないような
のどかな山々とぽつぽつ家と田んぼが見えた。
大阪にいたらニュースで土に何ミリ空気はいくら
○村は〜で△市は□みたいな、
実感のない数値を”数値”として信じているけど、
こうやってどこも変わらない自然の風景をみて
数値のやるせない信頼と恐怖を表現しようと思った。




017: 誰もいない / 2011.6.5. 01:51 PM

家具があり、写真や植木、
そこにはたくさんの日常が平然とあつのに
唯一 ”人” が消えた。
僕はゾクッとしてはっとした。




018: UNREAL / 2011.6.5. 05:42 PM

3月11日の地震をTVで見てて、その光景に様々な感情がわいたが、
どっかで本当に起こって事じゃないような意識を持っていた。
他人事のような意識を1%でも0.1%感じてる気がした。
石巻を訪れてみて、はじめて堆肥なんかの腐ったニオイや、
ネチャネチャのドロ、画面では映らない小バエがウジャウジャ飛んでて、
全てを五感で感じてやっとリアリティを受け止められた。
自分の信じなければいけないことを他人事で終わらせないために
五感で感じなければいけないと思った。




019: そこにあった記憶 / 2011.6.5. 10:32 PM

2日目の石巻に行って、僕はハンマーで家の壁をガンガン砕いて解体するという仕事をした。
厚い防寒袋を出しては、またガンガン、やり方を覚えて、ひたすらガンガンしてたら、ふと
一緒にやってたおじちゃんが「ここに住んでた人がおってんからな」ってぼそっと言った。
今までガンガンしてた壁に触れていた人がいて残ってる便器や風呂に入ってた人がいる。一
つ一つに物語があり風景がある。ビデオテープを見つけて、そこには「修学旅行 下見 編集済
み」と書いてあった。「レオパレス」の説明書があった。何だか何だかわからないどうしよう
もない気持ちになった。もう柱だけの家を見て、そこに住んでた人の風景が見えた。TVでは
単にガレキと表現するがその一つ一つはガレキなんかじゃない。「ジャンプ」が落ちてた。 
” リアリティ “ 簡単な気分では言えない、その ” リアリティ “を画に表したいと思った。
これを見てウソになる画は描けない。




022: 心臓が鳴ってる / 2011.6.7. 11:25 AM

死のないはずの神様が自分の心臓が動いてることに気付いて涙を流す。
生きてると実感する。
心臓が鳴るということは、それが終わるときが来る。
だけど死があるから生きていることを想える。




025: 鑑賞者 / 2011.6.7. 07:07 PM

多賀城、石巻を訪れて
フト僕はテレビで見たような光景を欲している気がして
自分が情けなくなった。




027: mortal / 2011.6.8. 11:39 PM


10, 46, 53, 66, 68, 72, 86, 98 >